技能実習生の受け入れの問題点と定着させるためのポイント
目次
技能実習制度による外国人就労は、人材確保の課題に対し重要な解決策の一つでしたが、国際的な競争激化により、近年さらに獲得が困難になっているのをご存じでしょうか?
外国人労働者の平均月給が最も高いのは、韓国です。台湾や韓国でも外国人労働者の受入れを拡大しており日本は相対的に獲得できる順位が低下傾向にあります。この状況を打破するために、実は制度が廃止となり別の制度の誕生が決定しています。
本記事では、新制度によってどのよう様な変化があるのか、外国人就労に向けて注意すべき課題やその解決方法について、更にはまたどうしたら定着してもらえるのか? を解説していきます。
技能実習制度が廃止? いえ、制度が変わります。
いきなりですが、この外国人の技能実習制度の廃止が決定されたのをみなさんはご存じでしたでしょうか?
え!っと思われた方安心してください。廃止はさらに国際競争力をつけた制度を誕生させるためでした。
外国人の人材確保とその育成を目的とする新たな制度として誕生するのが「育成就労制度」です。
国際的な競争力をつけるため特に下記3つのポイントに重きを置いて検討が進められてきました。
- 人権保護 人権保護の観点から一時的な労働力ではなく継続した人材育成に努める
- キャリアアップ 技能・知識を向上させその結果を客観的に確認できる仕組み作り
キャリアアップの道筋を明確にして特定技能の円滑な獲得を目指す - 安全安心・共生社会 安心して働ける環境作り受入れ環境整備の改善
日本語能力などコミニュケーション力を上げる仕組み作り
この新制度では、一定の労働期間を満たした外国人就労者には、同分野で別企業への転籍を認めるという内容が盛り込まれています。これは外国人就労者に選択の自由が与えられる良い変更ですが、逆に言えば外国人労働者が他社に流出してしまう可能性をはらんでいます。ではどうしたら、外国人の就労を確保し、他社への流出を防いで雇用を継続できるのでしょうか?そのポイントを探っていきましょう。
データから見る日本の労働力不足の深刻具合と国の本気度
制度内容の見直しが必要となった背景として、円安が進むなど日本の国力低下など外国人労働者にとって魅力が乏しくなったという現実があります。そんな中、外国人から選ばれる国を目指すという観点でこの制度の見直しが行われたのです。岸田総理大臣も外国人材の受け入れ環境の整備に取り組んでほしいとコメントしています。それほど切実な状況という事ですね。がんばれニッポン!
それでは、日本の労働力不足が深刻であるかをデータから見てみましょう。
今後の日本の労働力
・2100年には人口の4割が高齢者に。
・総人口は年間100万人ペースで減少する。
・2040年生産年齢の人口が1200万人減少する。
この結果、各産業が生産性向上や国内人材確保のためにどれだけ努力をおこなっても人材不足は必至です。特に地方では外国人労働者に頼らざるを得ない深刻な状況であると分析されています。
いままでの制度は実習後「帰国」が原則であり上記問題の解決には繋がりません。短期でなく、外国人が地域に根付き、長期にわたり産業を支えてくれる人材となってもらうために制度が見直しされたのです。
新制度導入で注意すべき事。また同業他社への流出を防ぐには?
さて本記事をここまで読み進めてくれたあなたは、いかに自社で人材を獲得できるか、長く就労してもらえるかに関心があると思います。そんなみなさんにお伝えしたいのは前述した制度変更の3つのポイントに対し御社はどう取り組むのか? という点になります。
「人権保護」 「キャリアアップ」 「安全安心・共生社会」
この3つのポイントは、外国人が就労先として選択してもらえるように国の指導で複数の有識者が真剣に検討を進めた結果だからです。そしてその3点は、どのように企業が対策しているか?が評価されてきます。外国人就労者に対しどのような意識で接するのか?仮に安価な一時の労働力という感覚があるのならば、競争が激化する中、人材獲得は難しいでしょう。仮に獲得できても、他社に転職されてしまうかもしれません。
技能や知識の向上・成長を促し、客観的に評価してあげる仕組作りやキャリアアップの方法を明確に設計していくべきです。また、安心して働ける環境作りを進めるなど、まずはできることから考えていきましょう。
特に言語の壁は大きな障壁になります。コミニュケーションは就労してくれる外国人にとって大きなストレスとなります。この壁を如何に超えるかの取り組みは、外国人に対しどれだけ真剣に付き合うかと言い換えることもできます。ポケトークなどITツールの利用なども含め検討し如何にコミニュケーションが取れないストレスを軽減させるかを考えていきましょう。コミニュケーションの双方歩み寄りは大切な環境改善です。
また、ここでお薦めのツールがあるのでご紹介します。iTutor(アイチューター)というマニュアル作成ツールです。企業内でいろいろなタイプのマニュアル・作業手順書を簡単に作成できるこのツールは、その外国人の母国語でわかりやすいドキュメントや動画の業務手順マニュアルが作成できます。外国人にたいし継続した人材育成を行うためのさまざまなコンテンツが作成できます。
例えば、パワーポイントで作成した作業の業務手順書があればこのツール取り込むとそこから動画に変換し、字幕を作成できます。このツールには自動翻訳機能(オプション)により一瞬で自動翻訳が行われれるのです。動画の編集機能があるので、iPhoneなど携帯で撮影した動画を取り込んで不要部分をカットした作業系動画の作成が可能です。その上に日本語で作成したテロップを一括で多言語に自動翻訳ができるのです。
双方向変換ができる言語は 全部で27言語(今後変更の可能性あり)あります。
・英語・日本語・スペイン語・フランス語・イタリア語・ポーランド語 ・ポルトガル語
・ロシア語・ベトナム語・中国語・広東語・ドイツ語 ・ヒンズー語・韓国語・オランダ語
・トルコ語・インドネシア語 ・スウェーデン語・ネパール語・タガログ語・ビルマ語
・タイ語・ケチュア語・アイマラ語・マオリ語・マレー語・タミル語
日本国内で就労する外国人の言語に、ほぼ対応していますので、ご興味あればiTutor(アイチューター)を検討してみてはいかがでしょうか?
まとめ
「技能実習生の受け入れで抱えがちな問題点と定着させるためのポイント」と題しご説明してまいりました。技能実習制度に替わる新制度や特長と、企業が行うべき対策がご理解いただけたと思います。
国際的な人材獲得競争の激化により、単に企業や業種の問題ではなく、日本人として真剣に取り組まなくてはいけない課題でも有ることをお伝えしました。その解決には短期的な働き手という考えを改めていく事がとても重要です。長く就労してもらえるパートナーとしてもらえるために何ができるのかを考え、共生していくことは大事なポイントです。同じ人間、人として接する事がとても大事であると感じていますが、皆様はいかがでしたでしょうか?
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