RPAの基本を詳しく解説!導入の進め方とシナリオ作成についてご紹介

近年働き方改革が推進されている日本では、RPAが注目されています。RPAとは、「Robotic Process Automation」の略で、直訳すると「ロボットによるプロセスの自動化」。その意味の通り、RPAはパソコン上でこれまで人が行っていた操作を自動化する技術のことを指します。

システムの操作やメールの送受信など、パソコン上で行われるあらゆる操作を自動化することができます。

RPAの必要性

現在の日本ではDXやコロナ禍によるリモートワークが進み、多くの職種・企業でデジタル化への体制が推進されています。そのような中でRPAは今後さらに注目を集めることが予想されます。

自動化と聞くとAIを想像される方も多いと思いますが、RPAとAIは役割が異なります。AIは人工知能と呼ばれるように、人間の脳の役割を代替します。機械が自ら学習し、その学習を元に処理を最適化する技術です。一方、RPAは人間の手に代わる技術です。パソコン上で行われる「単純作業」はRPAを導入することで機械が自動的に処理を行い、業務効率化を図ることできます。

どんな企業でも少なからずデスクワークでの単純作業が発生しているかと思います。今後日本の労働人口が減少すると言われている中で、単純作業をいち早く自動化し、より重要度の高い業務に社員が集中できる環境を整えることは、これから企業が生き残る上で必須と言われています。

RPA導入におけるメリット

RPAを導入することで、業務効率化だけでなく様々なメリットを得ることができます。

業務効率化によるリソースの確保

これまで行っていた単純業務をRPAに置き換えることで、コミュニケーションが必要な業務やクリエイティブな業務に社員が時間を使うことが出来るようになります。その結果、社員の特性を活かした業務の割合を増やすことができ、モチベーションの向上にも繋げることができます。また、人的リソースが足りない場合、RPAを導入することで人材を雇用するよりも低コストで業務をカバーをすることができます。

ヒューマンエラーを無くすことができる

人間が作業をする限り、どこまで気をつけてもヒューマンエラーは発生してしまいます。しかし、RPAを導入することで、機械の正確な処理によりミスの発生を防ぐことができます。単純作業の中でも、ヒューマンエラーが起こりがちであったり、担当の変更による共有漏れやミスなどが発生する可能性が高い業務から、PRAに移行することをお勧めします。

ここまではRPAの基本的な情報についてお伝えしてきました。

RPAの導入方法

次に、RPAの具体的な導入の方法についてご紹介します。RPA導入の手順は大きく3つ。

RPAツールの選定、②シナリオの作成、③シナリオの実装です。

では、詳しく紹介していきます。

①RPAツールの選定

RPAツールにはサーバー型、クラウド型、デスクトップ型など様々な種類があり、サポートの充実度や導入の手軽さなどもツールによって違います。「移行予定の業務を処理できるか?」「担当者が使いやすいか?」など自社に一番フィットするRPAツールを選定しましょう。

②シナリオの作成

シナリオとは、RPAを導入する際に「どのようなことを自動化したいか」をまとめたものです。例えば勤怠管理で残業時間超過のアラートを自動で検出したい場合は、「残業○時間を超えた人にメールでアラート文章を送る」というシナリオを組みます。

シナリオ作成は以下の順序で進めていきます。

まずは自動化する内容を洗い出し、その工程を書き出していきます。

例えば、フォームから問い合わせが来た時の対応をRPAに移行したい場合、

・問い合わせ内容をExcelに入力
・担当部署へ問い合わせを転送
・一次メールを返信する

など一つずつ工程を細分化します。

内容によっては複雑化する作業ですが、情報を整理するためにマインドマップやExcelを活用することが有効です。

また、必ず「どの手順までを人が行い、どこから自動化をするのか」を明確にさせましょう。

③シナリオを実装する

工程の整理ができたら、シナリオを実際にRPAに落とし込んでいきます。RPAを実装するには2種類の方法があります。

・自分たちでRPAツールに組み込む場合

社内でツールへの組み込みまで行う場合は、整理した情報を元にノードと呼ばれる部品をRPAツールで組み合わせていきます。この時、シナリオ作成時点で細かく整理がされていないと組み込みの際にミスが起こったりと、二度手間になりかねません。作業工程の書き出しは丁寧にするようにしましょう。

・RPA専門業者にシナリオ作成を依頼する場合

RPA専門業者にシナリオ作成を依頼する場合は、自社で行いたい作業を正確に伝える必要があります。文字ベースではなく、操作を動画で可視化して共有すると、正確に伝えることが出来ます。

そこで有効なのが動画マニュアルです。自動化したい操作を画面録画し、可能であれば、動画に音声で解説を入れたり、操作内容をテロップで入れたりすると間違いがなくなります。

また、シナリオを実装する際は、テストとして小さな範囲で細かく行うことをお勧めします。作業工程の全てのパターンをテストし、ミスやエラーがないかを確認していきます。さらに念の為、想定している約2倍の量のデータ処理をテストし、想定外のデータ処理が発生した場合でもミスが起きないか確認しておくことも大切です。

RPA導入時の注意点

RPAが止まった時の対処法まで考えておこう

RPAツールに異常が発生し、万が一ストップしてしまう可能性もあり得ます。万が一に備えて、すぐに手動対応に切り替えられるように想定しておくなど事前に対策を打っておくことが大切です。

RPAツールが復旧するまで社内で誰が対応するのか?手動になった際に困ることは何か?など細かく緊急対応マニュアルを作成しておきましょう。いざという時の対策を事前に準備しておくことで、クレームを防ぐことができます。

まとめ

いかがでしたでしょうか?これからの業務効率化において重要な役割を担うRPA。DXをうまく取り入れ、社内の働き方改善に繋げましょう。

RPAのシナリオ作成にはiTutor!

RPAのシナリオを作成する際、操作の画面をただ録画するだけでは、依頼するRPA業者に全てが伝わりきらないことがあります。正確な情報を伝えるためには分かりやすい操作内容の動画マニュアルを作成することが有効です。

そこで活躍するのがiTutor。

iTutorは、自動化したい操作を画面上でたった一度行うだけで録画し、操作内容の詳細を作成してくれます。一通りの操作をするだけで、どんな操作をしているのかを動画マニュアルとして作成することも可能です。RPAのシナリオ作成にぜひ試してみてください。